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見た見た!!あの文字
知ってる!?
天理発→全国区の実力だー! |
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今回の「ゆーめ探偵団」はスゴイ。この街に、こんな人が住んでいたなんて! 皆さん誇りにしましょ。埃ちゃいまっせー。ほ、こ、り。誇り! 只今赤○上昇中だー。皆応援したってやー。
文:K.S. 写真:T.I.
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《肩書き・役職・学校学年等一切の表記は、掲載時のものです》(1997年春の号掲載)
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字書きの豊さんが行く
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昨年の秋号掲載−山の辺窯・大西さんに続く、天理が生んだ、全国区の芸術家シリーズ第2弾! といってもこちらも“芸術家”というより、あくまで自然体。ところがドッコイ、すごい人だ! 何故かってー? この人の“作品”は天理の街の至る所で目にしているハズだからだ。そして、なんとあの商品のラベルも…。そんな豊口さんと天理との出会い、深い縁(エニシ)を探ってみた。
《本誌創刊以来の副編集長、最大の大仕事ダー》
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自然体で ◆◆◆
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岩井食料品店、稲店、天理豆、奈良漬の山崎屋、和菓子のむらさき、旭食堂……。天理本通 り 界隈に軒を並べる店々。これらの店の看板やのれん、お品書き、商品ロゴに筆をふるっているのが、川原城町に住む豊口広(とよぐち・こう)さん(49歳)。
墨で字を書くことを商売にしているから、“書家”ってことになるんだけど、ご本人はいたって自然体。「先生ってよばれてもねぇ。『字書きの豊さん』と呼ばれるほうがいいねぇ」と。
文字に馴染みがなくても、おにぎりのようなニコニコ顔が並んだ看板やのれんは、見覚えがあるという人が多いんじゃないかな。いまでは天理だけでなく、奈良県下一帯をはじめ、全国各地に、あの“おにぎり顔”の看板、のれんが出回っているのだ。「ようこそ、ようこそ」「たのしい夢がいいなあ」なんて、肩肘張らない、やさしい文章と味わい深い文字が、見る人の心を包む。「今の人は理屈が多すぎる。もっと自然体で」。これが豊さんの持論だ。
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天理との不思議な出会い ◆◆◆
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豊さんが天理に住むようになったのは、昭和41年。故郷・函館を出て奈良市の印刷会社で働いていたが、間もなく交通事故に遭い、足を骨折。入院を余儀なくされた。退院したものの会社に居ずらくなり、大和高田市に職を求めるべく、国鉄(現JR)に乗った。
ところが櫟本駅と天理駅の間で、汽車がストップ。天理駅まで歩くことになった。折りしも天理は、天理教の教祖八十年際の真っ最中。駅前にあふれ返る大勢の人々を見て、なぜか魅せられた。「広い駅前、人々の熱気。この街に何かがある!」。豊さんは、そのまま天理に住み着いてしまった。
「後になって、人が多かったのは天理教の大祭だったからということを知ったんだけど、ほんと、不思議な縁だね」
書は、小さいころから祖父に手ほどきを受けていた。その経験を生かして、天理本通り界隈の商店のお品書きやポスター書きを始めたのが、いまの豊さんの始まり。印刷会社の営業もしていたが、名刺代わりに一筆書いては贈呈。これがまた、評判を呼んだ。
こうして天理と豊さんの縁は、徐々に深まっていったのだ。
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天理から全国へ ◆◆◆
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豊さんの世界
誌上展 お馴染みの物を中心に紹介しよう。現在、童謡の視聴化などへと、その世界は広がっている
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10年余り前、母親が経営する店で銘菓「ゆず巻き柿」を、豊さんの手書きの包装紙で包むようになった。仕事の合間に、一枚一枚、筆で書いた。やがて「商品は裸でいいから、包装紙を包まずに欲しい」という人が増えてきた。土産や進物に使われる事の多い商品だけに、“字書きの豊さん”の名は、たちまち天理から奈良へ、そして全国各地に広まって行ったのだ。
いまでは「日本盛」のラベルや「柿の葉ずし」など、商品ロゴや店の看板などの依頼が舞い込む。中には、取引先の都合上ちょっと言えない大手企業の商品ロゴ、誰もが知っている著名ワープロソフトのロゴにまで、豊さんの文字が使われている。
こうして知る人ぞ知る“有名人”になった豊さんだが、“我が街・天理”は忘れない。丹波市・櫟本・前栽の各公民館には豊さんの文字の額が掲げてあるし、市主催のコンサートやイベントのポスターなどにも気軽に筆をふるっている。本誌今号の特集タイトル『花と遊ぶ』も、“我が街を楽しく”との本誌の趣旨に共鳴し、快く筆を取ってくださったもの(写真)。
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人集まれば活気が ◆◆◆
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昨年夏には近鉄・新大宮駅前に豊さんの常設ギャラリー「cRcギャラリー『風と心』」が開設された。奈良は墨と筆の産地。ここの代表的メーカーが以前から豊さんを支援してきた。そして、cRcという企業が、“ぜひ奈良に拠点を”とスペースを提供したのだ。
「仕事が広がったから、人も企業も多い奈良に移っただけ」という豊さん。それは、天理から奈良に移ったのではなく、活動の場が奈良にまで広がった−という事のようだ。
「天理の街には、縁も恩もあるからねぇ」と、住みかは変わらず“我が街”。
ギャラリーは、新大宮駅から徒歩1分。作品が見たい人は、気軽に訪ねてみるといい。“おにぎり顔”の看板やのれんなども販売しているし、希望すれば、豊さんがその場でサラサラと表札なども書いてくれる。
「最近、天理の街はちょっとさみしいね。人が集まれば街は活気にあふれる。ギャラリーの名前にある『風』は人の動き。その人たちに『心』が込められたら、街は明るく、楽しくなる。難しい理屈をこねずに、もっと自由に人々が集まればいいね」。
豊さんの夢は山の辺の道に、休憩所を兼ねた作品展示室を作ることだという。静かな散策道に“おにぎり顔”はとても似合う。ぜひ実現してほしいものだ。
bySugi
【付記】◆現在、上記ギャラリーはありません。
ドコモショップ天理中央店(天理消防署西側/パーティハウスの西隣)内に、ギャラリーが開設されています。
どうぞお立ちよりください。
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