あの“シャープ”VS.本誌読者代表

 前々号の市長インタビューが好評だったのに気を良くして、企画しました第2弾。地元に立地する中で最大の企業「シャープ」。“目のつけどころが…”ウリだけど、その発信源は、ここ天理にあった! 何か嬉しくなるよね。 快く取材に応じて下さったシャープに感謝!! 文−K.S./写真−M.M.

《肩書き・役職・学校学年等一切の表記は、掲載時のものです》(1994年冬の号掲載
 

SHARPの頭脳は天理に!
名阪国道を名古屋方面に走ると、天理東インター手前あたり、左手の山すそに「SHARP」の文字が幾つも見える。「ああシャープの工場か」と安易に思ってはいけない。ここには、中央研究所、技術本部、液晶事業本部などがあり、言わば“シャープの頭脳”が
結集しているのだ。さっそく、何をしているのか、たずねてみた。

 
---何故、天理に? ---

石渡

 天理に「総合開発センター」ができたのはいつですか。

小林  1970年です。その年に大阪では「万国博覧会」 が開かれましたが、 シャープで

技術本部 創造性開発室長
小林昭夫さん

は、 万博にパビリオンを出展する代わりに、天理に“技術のメッカ”を作ろうということになったようです。なぜ、天理かという詳しい事情は分かりませんが、まず、交通の便など地の利がよかったのだと思います。それに、研究・開発には環境が大きな条件ですが、自然に囲まれた静かな環境も良かったのでしょう。

石渡

 ここではどんな事業を?

太田

 中央研究所では、製品の材料やコンピューターシステムなどを開発しています。ほかに、IC工場や液晶工場、研修センター、技術センターなどがあります。当社が進める事業のほとんどの部門がここにあるので、「シャープの商品のほとんどが、天理の技術を経由している」「シャープ技術の源は天理にある」と言っても過言ではないでしょう。 ここでは何人くらいの方が?

小林

 約5,000人。その内、技術本部に約800人です。それぞれに新しい技術や材料を研究・開発する“頭脳集団”です。

石渡

 新しいアイデアを次々と出しておられますが、アイデアが商品になるまでの時間は?

太田

商品によって様々です。私がやってきた光学技術の商品は、20年も研究・開発を続けています。液晶も20年以上だと思います。一方「液晶ビューカム」は、2年位で出来たと……。もちろん、以前から「こんな商品があったらいいな」という思いはあったのでしょうが、発想に見合う技術が開発されていたから、商品になったのだと思います。

---発想と技術が---

技術ゼネラルマネージャー
太田賢司さん


石渡

「液晶ビューカム」はどんな発想から出てきたのでしょうか?

小林

 ビデオカメラは家電製品の中で、子供の運動会などのほかは余り使われないということが調査でわかりました。それまで、ビデオカメラの開発はしていなかったのですが、「どうしたら日常生活の中で使ってもらえるか」と考え、画面を付けて、撮影と同時に再生できる機能を備えました。カメラにディスプレイを付けるという発想は前からありましたが、製品になったのは、発想に見合うだけの液晶を製造できる技術が開発されていたから。そのタイミングがよかったのではないでしょうか。「液晶ビューカム」のシェアーは現在、20パーセント程度だと聞いています。

---日本初 世界初---

インタビュアー:
      石渡友子さん

市内の病院に勤務する看護婦さん。 ?歳。


石渡

いろんな製品が生み出されていますが、一番のヒット商品は?

小林

 これまで、カラーテレビ、電卓など「日本初」「世界初」という製品をいろいろ生み出してきました。それぞれにその時代のヒット商品になったと思います。

太田

 中でも、大きなものは「電卓」でしょう。これから、いろんな技術が生まれてきました。「液晶ビューカム」もその一つ。将来、振り返れば、素晴らしいクセスストーリーができると思いますよ。

石渡

 誌面を通して、おっしゃりたいことはありますか?

太田

 センター内の「歴史ホール」と「技術ホール」は、ぜひ、見てほしい。当社がこれまでに開発した製品や、これからどんな技術や製品が生まれてくるのか、楽しんでもらえると思います。見学していただくことで、市民の皆さんとの交流も生まれるのではと期待しています。

石渡

 どうもありがとうございました。

 

---見学したい人は---

総合開発センターには、シャープの歴史が分かる「歴史ホール」と、21世紀に向かう最先端技術が分かる「技術ホール」がある。
見学は約1時間。
http://www.sharp.co.jp/corporate/showroom/tenri/

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