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伝統音楽
雅楽の笛の名手
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奈良交通観光社
天理営業所所長
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南都楽所
理事・楽師 |
いざわよしのぶ
井澤敬允さん
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天理駅舎の一階北側にある奈良交通観光社。近鉄−奈良交通の子会社だが。ここの所長さんが、実は”知る人ぞ知る”龍笛(=りゅうてき。雅楽の笛)の名手だと聞いて、インタビューを試みた。
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《肩書き・役職・学校学年等一切の表記は、掲載時のものです》(1994年夏の号掲載)
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JAZZと雅楽
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古典音楽の名手と言うから、いかつい人を想像していたら、驚いた。柔和で、ダンディなオジ様(失礼)。昭和9年生まれだから、お年といえばそうだが、学生時代からの趣味はJAZZ!「雅楽とジャズには相通ずるものがあってネ」と、のっけから跳んでるコメント。
「枠があるようで無い。一人ひとりのプレイヤーが、個性を存分に発揮しながら、一つにまとまる。お互いの息と音楽性、技量がマッチしないと音楽にならない。素晴らしいですよ」と、淡々と語る。
学生時代からディキシーにのめりこみ、サッチモの日本公演の度に、東京、名古屋、大阪、神戸etcと”追っかけ”をしたというから、相当なものだ。
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小学校から
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雅楽は、終戦直後、小学校6年生から。同級生に南都楽所(なんとがくそ)の楽師の息子が居、誘われて。「祭りの度にご馳走が出る。食い物に惹かれたかナ」と笑う。
南都楽所とは、奈良時代から続く春日大社の音楽担当。暮れの「若宮おんまつり」は、860年も続いている。宮内庁や天王寺と並び、日本では由緒正しき雅楽団体。
そこで、入所後間もなく認められ、師に秘伝の笛を託されたという。
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この道50年
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以来、50年、笛一筋。奈良交通に勤めたのも、「地元で、雅楽活動ができるから」というのが動機。笛は無報酬だから……。祭礼や行事、20数度の海外公演と、年中雅楽三昧の割に、奈良交通の大阪営業所長など、「長」と付く職責も経ている。なかなかの御人と拝察した。
家族は、雅楽を通じて知り合った夫人(小学校の先生)と、中3の娘、天理中学1年の子息の4人。
1995年には、春日大社の式年造替に際し、400年前の神楽(かぐら)の復興にも尽力した。笛の音は、ますます冴えているようだ。
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