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天理市の東の山すその小高い所、布留川のそばに石上(いそのかみ)神宮がある。境内を掃除していたおじさんの話によると、「この神宮は神代(かみよ)の昔からあるんじゃ」との話。神武天皇が大和征服に使ったと言われる「布都御魂」という剣を祭神とする。
だからというわけか、ここには武器がたくさん奉納されてきた。垂仁天皇は剣1000本、また仁徳天皇のころには、素戔鳴尊(すさのおのみこと)が八岐の大蛇(やまたのおろち)を退治した剣が納められたという。
話を聞いていると、大切な武器庫だったようだ。中でも、4世紀に朝鮮半島の百済の国で作られたという意味の銘文の刻まれた「七支刀」(ななつさやのたち=題字カット参照)は国宝、5世紀の鉄製の楯は重要文化財。また「拝殿」は白河天皇が宮中の建物を移築したもので、全国で現存する拝殿では最古のものと言われ、国宝に指定されている。国宝オンパレ−ドだ。
古代には、代々天皇の軍事を司っていた物部氏が氏神とし て管理していた。しかし、この物部氏は土着の豪族ではない。本拠地は河内にあったという。
境内地には、なぜかニワトリが走り回っている。その数知れず。しかし卵はない。全部雄だそうだ。ここのニワトリは野性的な暮らしをしているためか、力強くはばたく。時として木から木へ飛ぶ。夜は木の枝で眠るという。
特別に小屋に入れられたニワトリは天然記念物で「東天紅」という。池で泳ぎ回る「ワタカ」という日本特産の鯉科の淡水魚も天然記念物である。 周囲の山には禁足地(入ってはいけない山)もあり、自然状態のまま。悠久の歴史を学び、自然も満喫できる神宮である。
【写真】悠久の歴史を刻む、石上神宮の門
※題字右側のイメージは、石上神宮の国宝「七支刀」
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