天理の町を歩けば、そこここで懐かしいような、ふと微笑んでしまうような、あの独特の文字に出会う。

 看板、のれん、包装紙、商品のラベル----。

 豊さんの30余年の歴史が、この町には刻まれているのだ。
 あと何年かしたら、この町を「字書きの豊さんの町」と呼ぶ人が出てくることだろう。
     出会えばいつも、剃髪したかと思えるほどの見事な頭の下で、どこまでも優しい目が微笑んでいる。

 この人が怒るところを、あまり見たことがない。
 シャイ、そのくせ頑固。照れる時、つい頭を撫でる仕草が、最近の若い女性には「カワイー!」と何故かウケル。

「書家」と呼ばれるのを嫌って、「わしは『字書き』と自称し続けている。
 そんな姿勢に、長い付き合いの町の旦那衆は、いまも親しみをこめて「とよさん」と呼ぶ。
「字書きの豊さん」

 筆1本で天理の町から全国へ、そして海外へ。
 今後ますますの活躍を期待したい。

豊口 広(とよぐち こう)

1947(昭和22年)北海道川上郡下川町生まれ。高校までを函館で過ごす。
1966( 昭和41年)18歳の時、奈良市に。次いで天理市に移り住む。
 ●印刷会社に勤め、市内の商店のメニュー、値札、ポスターなどを書き、好評を得る。

1975( 昭和50年)独学で「楽書」(らくしょ)を始める。
1990(平成2年)大手・中小企業が楽書体を採用。
1993(平成5年)札幌市で個展開催。
1995(平成7年)奈良-西の京で個展開催。
1996(平成8年)奈良市にギャラリーを開設。
1998(平成10年)奈良県榛原町に工房を開設。
1999(平成11年)岐阜県高山市の光会館ミュージアムに作品収納-展示さる。
2000(平成12年)オリジナルカレンダー「わらべとあそぶ」を制作発表。
2000(平成12年)『日本デザイン書道名鑑2000』に作品が掲載される。
2001(平成13年) 個展(岡山・福岡・佐賀・熊本)
2002(平成14年) 豊口広カレンダー『墨がたり』(USA向け)制作。
         芸術公論2002年度文化創造賞受賞。

トップギャラリースクラップブックアルバム|トヨサンクラブ|

Yamanobe-Rakusyokai official homepage
Produce:BRAIN TENRI

since 2000.05.20. (C)all Copyright BRAIN TENRI
rakusho@tenri-iexpress.com