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発行:講談社+α文庫 2000年9月20日第1刷発行 定価:640円+税 |
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ソムリエとは、「ワインの外観、香り、味わいを“言葉”に置き換えてデータ化し、自分の頭の中の図書館に入れて、情報処理を行う」と田崎真也ソムリエは言う。 |
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空港に行くと、もう儀式のようになっている行動がある。チェックインを済ませて搭乗口に向かうと、通路かゲート前にある売店に立ち寄る。そこでまず、書棚を物色する。週刊誌の類のほかに、観光地なら写真集や郷土史、ミニコミ誌なども並んでいる。大阪空港なら圧倒的にビジネスマン向けのノウハウ本が多い。12月7日の朝、大阪空港の売店で見つけたのが本書。 再度手にしたのは、1月6日。出かけようといつものバックをあらためたら、「読んでよ」とばかりにポロリと落ちてきた。購入したのが、もう4日も後なら、日本酒の書は手にとっても、ワインには食指が動かなかっただろうなぁ (忘れもしない2000年12月10日、素晴らしい酒に巡りあったもので・・・・その話題はまたの機会に) --などと思いながら、持って出た。もちろん、この日は書棚は抜いて、まずカウンターへ。ビール! 読み進む中で、ンッ!?と思って、あらためて見返しを繰り、驚いた。田崎氏は1958年東京生まれ。私と同い年。氏は、19歳でフランスにわたり、ソムリエ修業のため3年間滞在。1995年に世界最優秀ソムリエに。99年にはフランス農事功労賞シュバリエ賞を受賞。当コラムの前項にも挙げたように、著書多数。わたしゃ、何をして生きてきたのだろう----そう、我が人生を振り返ってしまった。 あらためて見返しを繰ったのは、「序章」の冒頭の一文。 しかし経歴がふるっている。高校を中退して、静岡県清水市の国立海員学校へ。夏休みのバイトで伊豆・新島のスナックを任されたのがきっかけで、中退して割烹の住込み見習いに。挫折して、レストランでコックの見習。ウエイターに憧れ、イタリア&フランス料理のカジュアルなレストランでサービス初体験。そこで、ワインを売ってみようと思い立ち、実績をあげる。サービスの面白さに目覚め、店を幾つか変わり、その間に料理のサービス法やワイン、チーズと格闘。フランスに渡る心を決め、昼間は結婚式場、夜はバー、そのまま泊まってホテルで朝食のサービスと働き通しに働いて100万円(!)を作ったという。19歳の時! 本書では、各章の前半にこうした高校時代から今日までの田崎氏の“経歴”が記され、エピソードと重なるように、「ソムリエにとっての基本姿勢」「ワインの生態」「赤・白・ロゼ、味わいの違い」「赤ワインの酸味を和らげる工夫」「優れたワインを生む土壌の条件」「人間にしかできな香りや味わいの分析」などなど、ワインそのもの、ワインの楽しみ方など、実にさまざまな情報が網羅されている。 それらは10代の頃から、客の好みを知るためにブリヤ・サヴァランシの『美味礼賛』を読んだように、調理する側からサービスする側に移っていくそれぞれにまず書物を読み、金を貯め女友達を誘ってフルコースを食べに通い、飲めないワインとチーズをケースで購入して味わい試し、ついには本場にまで飛んでいった行動力と努力の賜物。それが、たかが文庫本に溢れるほど盛り付けられている。こりゃもったいない、と心底思えるほどに。 はてさて、またまた長口舌。嬉しくなると、すぐこれだ(反省)。でも、ワインって美味しいなぁ−とか、ワインをもっと楽しみたいなぁ−とか思う人、読んでみるといいよ。ワインそのものや食文化だけでなく、自らの仕事、そして人間にまっすぐに向き合っている人の言葉に出会えるから。至福。 当ページの冒頭に掲げておいた、ソムリエの仕事の要諦。それは、こう続く。 本書を読み終わった夜、南の島の祝宴では御婦人用にと、ほんのり甘い「白玉」ワインが用意されていた。「美味しい」 (^o^) とグラスを重ねる1960年代に青春を謳歌した御婦人さん方を前に、何だかとっても嬉しくなった。黒糖焼酎が辛く感じられた。 その夜、深夜スーパーの棚から取り上げたのはフランスワインの白と赤。肴は、カマンベールチーズとフランスパン。このごろずっと、チリとイタリアだったのに--、田崎マジックかなぁ (単に影響されやすいだけやんとの、keyの声も聞こえてきたけれど)。 きょう? いまは勿論、イタリアのCHIANTI 。ブルーチーズをかじりながら、トクトク、グビグビ。文字通り、きょうも“ほろ酔い”です v^_^; |
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