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 別冊宝島398          
 もっと賢くワインを飲みたい

  決定版! ワインの選び方・愉しみ方


発行:宝島社


1998年8月3日発行
 

定価:1,048円+税

だいたい、こんな本を手にとること自体、ワインこんぷれっくすの極み!
身構えてしまう自分が、なんとなく情けない…。

けれど……、呑み慣れると旨いよねーワインも

 海外に出た時も、見知らぬ店に入った時も、安心して呑めるのがビールだと思ってきた。
第1に、そう懐具合を心配しなくてもいい。通常、目の玉が飛び出るほど価格差があるわけでもないから。それに、大概のビールを飲んで「失敗ダー」と思ったことは一度しかない(…某高名な地ビールで、国際的な賞も貰っているそうだが、どうも私ら飲兵衛仲間の口には合わなかった―この話題はまた別の時に)。
  第2に“通じる”。過去の海外出張で、「コーヒー」とオーダーして、「コーラ」を貰ったことが幾度か…。しかしながら、日本語以外の言語が全くダメな私でも、「ビア―」だけは通じなかったということがない! フランスもオランダも、南米も、もちろん英・米も…。確実にビールだけは、ありついてきた。気軽で美味しい、実に嬉しい存在がbeerだと刷り込まれている。

 その点、ワインは身構える。一応、キザな事ダイスキ人間でもあり、そのくせ酒なら基本的には何でもいいや〜という人種だから、学生時分から折があればワインも呑んではいた。もちろん、サントリーのや○以外のワインだけれどね。

  それでも、レストランで「飲みたいなー」と思いつつ、たいがい一瞬、躊躇する。だいたいワインリストを見ても、大概がヨコモジで、まず全く分からない。勿論、国外で自ら注文したことは《絶無》。
  意を決して値段と相談しつつ注文しても、続いて恐怖の“儀式”が待っている。かのテイスティングなどさせられようものなら、ハレホレヒレと舞い上がってしまうことは必定。一見サモ分かったような顔で「結構ですね」などと頷いた事も過去幾度かあったことはあったけれど、その度に、ワインこんぷれっくすの脇の下には、冷たい汗がツツーと流れてたりして…。

 それから、ワインは高価というイメージが先行している。特にレストランで飲むワイン。リストを見ただけで、低所得の身は、ついつい気後れがし、「この一番安いやつでいいよ」などと、言わずもがなの事をうわごとのように口走ってしまったりする。あー、ワインは難しい。

 と、そんなこんぷれっくすこそが、この本に手を伸ばさせたのだとう思う。「別冊宝島」シリーズには、今までも随分とお世話になっている。
  だいたい、“よう分からん事を分かった気になる”には手ごろな本が多い。専門的になり過ぎず、偏りすぎず、最小必要限の専門的情報と、一つのテーマについての全体像というか、さまざまな視点を与えてくれる。“知ったカブリ”をするには、実に便利で重宝。また、“入門書”としても使い勝手がいい。「浅くても、幅広く」を身上とする私の書棚には、宝島が散在している次第。

 さて『もっと賢くワインを飲みたい』。ワイン選びは、からっきしだが、本選びはなかなかの線だったと思う。まずPART1ワインを「愉しむた」ための10のステップでは、「ワインはむずかしくない」「ヴィンテージや等級に惑わされるな」「ビッグネームに盲従するな」「ワインの値段で判断するな」「ワインの常識ほど非常識なものはない」「ワイン通になるな」…と、いきなりワインこんぷれっくすを優し〜くほぐしてくれる。
  曰く「リストの中でいちばん安価なものを選んでもいい」「ワインを水で割ってもいい」「ワインを飲む理由に『おいしいから』以外の答えはない」…。

「ワインが“わかる、わからない”という表現は、よく誤解されて使われる。おいしいかまずいかが“わかる、わからない”という意味で、飲んだワインが自分のタイプかタイプじゃないかが言えれば、あなたは立派にワインの味が“わかってる”ってこと」と言われると、なんかホーッとするね〜。
  とにかく飲んでみればいい、そして自分に合った、おいしいと思えるワインを見つけたらいいと、おっしゃってくださるのだ。

 そして、ワインが酔わせるのは、カダラではなくココロであるとのフレーズを見つけた時は、そうそうと手を叩きそうになってしまった。「花を飾ったり、バスバブルを使ったり、部屋の灯りをそうそくにしたり、緑のインクで手紙を書いたり、…少なくとも、ワインは日常の暮らしの気分を励ましてくれる」。
  淑女
と食事をする時は、beerもいいけどやはりワインだな〜なんて思うもんね。グラスを掲げて、ほんのりと頬を染めて……、いいなよなー、うーん…至福のひ と と き。

 加えて編集者の親心は、そんな時の「ポイントは、話題をワインの薀蓄に持ち込まないこと。ワインを特別なものとした瞬間から設定がガラガラと崩れ落ちてしまうから。あくまで普通に、さりげなく」と付け足すことを忘れない。
「悪しき拘泥に足をすくわれさえしなければ、これほど楽しい酒もない」からって。

 といいつつ、「ワイン選び・愉しみ方」の本だから、PART2,3,4,5と産地ごとの葡萄やワインの特徴を教え、 「身近で手堅い海外からの373本」 と市販のお手ごろワインのリストをあげて銘柄や輸入商社の傾向を紹介し、チーズやパンや料理とワインの飲み方愉しみ方を懇切丁寧に指南する。さしづめ、読めばあなたも“ワイン通”ってところかな? やっぱり。


 なんだかんだと言いながら、「飲んでうまければ…」は本音でもあり、こんぷれっくすからの逃げ口上でもあり、負け惜しみであり。やはり、あの人の前で多少の薀蓄は傾けられるようになりたい…というのが本音かな。だって、ワインっておしゃれで、ちょっと憧れるお酒だもん。

 だから、特別な気分の日のために、特別な人と傾ける時のために、――日ごろから飲んで呑んで鍛えて、多少は味やら薀蓄やら“分かる”ようになってないとイケナイ。よし、今夜はワインにしょ

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