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発行:実業之日本社 昭和54年10月25日 初版発行 昭和55年2月20日 三版発行 定価:980円(当時) |
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酒とうまくつきあいたい―と思うようになって10数年。
さて、どうかと振り返ってみれば、できているようで、いないようで。 |
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裏表紙の内側に、59年3月26日の印を見つけた。ちょうど、現在の仕事に就いた春。“酒と大人のつきあいをしたい”というのが、多分この本を手にした動機だったように思う。 そんな飲み方をしていても、学生時分から酒の上での失敗というのはあまりない。それは、酒に呑まれたくないとの強迫(脅迫?)観念
が染み付いているからだろうと思う。何しろ、生まれ育ったのが、黒糖焼酎の島。「人口比率では、アル中の数が日本一らしい…」といった事を、よく聞いたもの。さけ(セェ)といえば焼酎で、いわゆる酒は「清酒」「日本酒」と呼んでいた。しかも度数がウイスキー並。正月も祭も、もちろん出てくるのはセェ。夜を徹して踊る八月踊り(盆踊り)では、セェを水割りしたのがヤカンで回ってきたりする。 ああ、千鳥足で話が逸れてしまった(反省! 本題に戻そう)。 と、本の紹介そっちのけで話がコロコロ転がってしまったが、本書は酒にちなんだ6編の小説と22の随筆からなる。いずれもそうそうたる顔ぶれで、太宰治「酒の追憶」、笹沢佐保「雪原での酒」、鈴木健二「真昼の酒」、奥野信太郎「酒場今昔記」、半村良「酒」、山口瞳「酒場のエチケット」、鮎川哲也「深夜の祝杯」、大野晋「好きなお酒」、田辺聖子「酒徒とのつき合い」、北杜夫「酒をやめさせる薬」、三浦哲郎「旅は酒袋を提げて」……。 つまり、 古き良き時代(?) の酒飲みの入門書かな。 最近、酒に弱くなった。酔態をさらすまい、と思ってきたはずだが、近頃…。回りが早くなったのをきちんと自覚していないからか、振り返ればかなり無防備になっているなと感ずる。暴れる、からむの醜態(「醜い」とは、酒乱のことかな)はないにせよ、ブレーキが壊れたように饒舌になる(素面の時からそうだって? これは失礼)。 |
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