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発行:講談社 1995年6月1日 第1刷発行 定価:1000円 |
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「こんな中年になりたいなぁ」と思いつつ、「なれないよなー」と肩を落とさせられる1人が渡辺淳一氏。うなずきながら、ページを繰った。 |
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「渡辺淳一を愛読している」とは、ちょっと言い難い空気のようなものがあるように思う(のは私だけかな)。特に女性の前では、「いやーねぇ」と睨まれることがある。『失楽園』が映画やテレビで話題となったせいだろう。しかし確かに、氏の小説には男女の深〜い関係を描いたものが多く、対談や小編でも男女の問題やズバリ性とか愛を話題にしたものが多く、その辺りをも好んで愛読しているわけだから、睨まれても仕方がないといえば仕方ない。 氏の作品を読むといつも、この人は、男・女の心の機微を実によく知っているなーと思う(「男・女」と表記するのは、「男」の心であり、「女」であり、「男と女」の間柄について、それらをひっくるめてという意味を表現したいから)。情景描写の端々に、登場人物の発する言葉の中に、ドキリとさせるものや、うんうんと頷かせるものがある。 本書は、そんな渡辺氏の小説や短編、エッセイ、雑誌での対談などから、氏のものの見かたや考え方の“エッセンス”を取り出したもの。2行から長くても5、6行程度の警句・箴言集といった体裁。氏の世界を俯瞰するにも、ちょうどいいかもしれない。 第一章は「男と女」。第二章は、外科医でもある(あった)氏らしく「生と死と医学と」。そして第三章「自然」、第四章「作家と創作」となっている。 男の内側 女の内側 「女は一瞬一瞬、愛への集中度が強いだけに、いったん醒めたら、その醒め方も早い。それは女が冷酷というより、妊娠とか出産という役目を背負った性として、中途半端では生きていけない必然の姿なのかもしれない」―…… 「女性は自分の中にもう一人、なにをやりだすか知れない台風の眼のようなものを抱き、それがふつふつと動き出すのを感じるときがあるらしい」―……エッセンスとしつつ、男性編に比べて、女性編に割く文字数が多いと感じるのは、氏もやはり男性なんだと思うね。でも、やはり勝てないね女性には。 最後に、ともどもに安心できるふれーずを一つ。先の「女の内側」から |
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