| 00.01.14. | ||
|
|
![]() |
発行:角川書店 (角川文庫ソフィア) 1998年08月25日 初版発行 定価:680円+税 |
|
日本語に対する思い、文章を書く姿勢…、フムフムと“我が意を得たり”の心地よさ。だが、嬉しいのはそこまで。結果となると…… |
||
|
著者は、国語辞書『言海』の著者・大槻文彦を描いた『言葉の海へ』で大佛次郎賞と亀井勝一郎賞を受賞。根っからの編集者にして、ことば扱いの名手…だと思う。だが、待ち合わせの時間潰しに入った斑鳩の書店で、この文庫本を買ったのは、高田宏という名前より、「あとがき」の冒頭の一節に惹かれたからだと思う。 ―テレビのドキュメンタリー番組を見ていたら、字幕が出てきた。インタビューに答えて話していたのは外国人ではなく日本人だ。 同じような場面を見て、私は全く正反対の感慨を持ったことがある。 言葉に関するコンプレックス は、その後30年余り、ずっと剥がれない。問題なのは、まず早口。無用心に喋ると、初対面の人には「エッ?」と聞き返されることがある。人前で話す時、初対面の人と会うときは、「ゆっくり、発音をはっきり」と、心の中で確認する。 ―頭の中の考えより、文字文章という具体的なものの運動の方を信じるようなところもあり、どこへ行きつこうといいではないかということもあり、つまりは大変ずぼらのようなところもあり、大変現実的実際的なところもあり、あいまいなところもあり、正確で微妙なところもあるといったものだろう。自分を余り信じないことと、自分を絶対信じることが、ピッタリ貼りついているような気がする―。 これは、本書中の「ことばの周辺」で引用されている富士正晴氏の文章。さらに本文中の別の場所では高田氏の文章で、 ―或るとき自然に気がついた。書くことに集中しているときは、メモなんかあっても、どんどんそこからはずれてゆく。後もどりはきかない。無理にメモの筋へ戻ろうとすれば― |
||
|
Presented by Takafumi-labo
since 2000.01.20. (C)All Copyright Takafumi-labo. horoyoi@tenri-iexpress.com |
||