| 00.06.23. | ||
|
|
![]() |
発行:朝日新聞社
|
|
環境問題は個人レベルでは、“こころ”の問題なんじゃないか?―と、そう思うようになった。価値観を変える、変わらなくても心にかける。そこから始まるのかも |
||
|
『朝日新聞』が性に合わない。『AERA』も『週間朝日』も、読みながらこめかみの辺りがピクピクくることが少なくない。そこで、消去法で検討して、いつからか産経新聞を取り続けている。職場に行けば、朝日・読売・毎日・産経・奈良の各紙(なんでこの順番で口に上るんだろう?)に、週間朝日、サンデー毎日、週間新潮、週間文春と読むことができる。最近は誰がもってくるのか『SAPIO』とか、『新潮45』『文芸春秋』なんてのも置かれていたりするから、自宅で無理してとることはない。ただ。折込のチラシが欲しい! テレビ欄が見たい! との家人の要望で、やむをえずとっている。 ありゃ話がそれた----そうそう、朝日新聞社の話。ところが、『AERA Mook』になると、これはもう足を向けては眠れない。編集部の方々には、深く敬意を表する次第。本棚を見れば、『精神分析学がわかる』『心理学がわかる』『マスコミ学がわかる』『新国際関係学がわかる』・・・・随分とお世話になっている(--とこのあたりで、だいたい読書傾向と知識の底の浅さががばれちゃうけど--)。 なぜか。まずタイトルがいい。「わかる!」と言われれば、「そうかぁ!」と、思わず手が出る。「科学技術、文化面には定評のある(悔しいけどね)朝日新聞社が出しているんだから、まず間違いはないだろう」などと口走りつつ、ついつい安直に乗っかってしまう。つまり、あたしゃ、朝日さんの完全なカモである。 だから、むげにもばかにもできない。生活雑学(つまり、およそどうでもいい情報)の世界で分かった気になる(or知ったかぶりをする)ためには、『別冊宝島』という心強い味方がいる。オタクっぽいネタや、サブカルチャー的な話題を仕入れるには格好である。これと双璧というか、対をなすのが私の中では『AERA Mook』。このどうしようもなく複雑で目まぐるしく移り変わる時代の中で、何か新しい分野に首を突っ込むときは、実に重宝、便利な入門書が並んでいる。 最近まで目をそらし続けてきた環境問題を直視しなければならなくなったとき、書店を巡り、書棚をあさって、結局やっぱり手にしたのが本書。いまから環境問題にかかわり始めようとする人や、「どんな風に世界は動いてんねん」と思う人には格好の水先案内になってくれると思う。 構成は、頭に「新環境学への誘い―自然との関係を学び取る智恵を創り出そう」(川那部浩哉・滋賀県立琵琶湖博物館長)と、「環境思想はグローバルからローカルへ、再び」(鬼頭秀一・東京農工大学教授)の2本を置いて、環境学の枠組みと現況を総覧。 次いで、「人と自然のつながりを解く12のアプローチ」、「日本の姿を知る」、「どんな社会をつくっていくか―循環社会づくりへのアプローチ」と続く。巻末には、環境学を学べる大学・大学院リスト、新環境学のためのキーワード50、新環境学のための50冊と並び、「私たちは何処へ行こうとしているのか―自然と人間の関係を通して考える」(内山節・哲学者)で締めくくっている。 “入門書”としては至れり尽くせり、自然科学や社会科学はもとより、人文科学に哲学と、およそ思いつく限りの分野を網羅している。カンペキである。そこらの大学の一般教養のレポートくらいなら、すっとまとめられそうである(ちょっと誉めすぎかな? 朝日から何も貰ってないよ)。 ひとあたり世界の今の大変な状況と、その中でコツコツと動き、発言している人々の姿を垣間見た後、最終章を内山氏はこう書き出している。 ――それほど遠くない将来に、後世の人々は、20世紀をどのように評することだろうか。おそらく、あまり良い評価をすることはないだろう。そればかりか、人類史における最悪の100年間と語られるかもしれない。 何も知らずに、“こころ”はつくれない。いま世界がどうなっているのか。何をどう考え、どう行動したらいいのか。いまという時代を生きている一員として考えてみようとするとき、その入り口を指し示してくれる一書であると思う。さぁ、今度は“新環境学のための50冊”から手をつけるかな。まぁ、節電も考えつつ、できるだけ明るいうちに読むとして--。 |
||
|
Presented by Takafumi-labo
since 2000.01.20. (C)All Copyright Takafumi-labo. horoyoi@tenri-iexpress.com |
||