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発行:日本文芸社 平成8年8月30日 第1刷発行 定価:1,300円 |
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こんな本1冊で、一つの宗教、宗派すら分かるはずもない。
けれど、“無宗教”と言って言われて不思議に思わなくなったら、一度読んでみてほしいなぁ。日本にも、こんなに豊かな宗教的土壌があるんだ |
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身体について何も考えずに生きていられるなら、それは貴方がいま健康だからだ。―といった内容の箴言を読んだことがある。確かに、人は病を得て初めて、普段なに不自由なく使っている身体の有り難味に気づくだろう(中には、それをしも当たり前と言う人もいようが)。 この冬、人並みにインフルエンザに罹った。幸い消化器系は異常なく、嘔吐などもなく、症状はもっぱら発熱と咳、倦怠感。38度を超える熱は、およそ15年ぶりで、久々に床に就いた(それも4日間も! 同僚には迷惑をかけてしまった……)。
本書はいわば“日本宗教史概説”“日本宗教総覧”といったもの。神道、仏教、キリスト教、新宗教と大きく4つに分けて、古代から現代までの主な宗教家や教団、運動などを網羅している。 本書のプロローグで著者はこう記している。 解熱剤のお陰で、発熱の合間を縫って読了して思ったのは、「日本人っておもしろなー」ということ。道教、儒教、仏教と、宗教でさえも、この国の風土に合わせて、作り変えてしまったのだという点(もっとも、戦後に“輸入”した学問・技術は、翻訳しようともしない……との指摘もあるが)。 そう思って振り返れば、つい身近にも、“文化財”となった宗教には言及しても、生きた宗教はあたかも存在しないかのように振舞う“えせ文化人”が跋扈している。宗教とうまく距離がとれず、マスコミの掲げる錦の御旗の前に、腰がひけてしまうのかもしれないが…。同時に、諸外国と比べ、一段低く見られてしまう宗教や宗教人の側にも、問題やアピール不足があるのだろう。 しかし、日本人すべてが信仰心を失ったわけではないだろうと思う。不況と激変する社会構造…、先の見えない時代の中で若者たちの間にも、確かな人生の指針を求めたいとの思いが広がりつつあるように見える。それは、激しく揺さぶられている中高年たちも例外ではないだろう。近年流行っている「癒し」という言葉や、根強い占いブーム、初詣に出向く姿を見て、そう思う。 |
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